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お客様の声

No.04インタビュー

「場所がつくる」つながりと創造性

岡田真哉さん 代表取締役社長 岡田真哉さん

奈良の観光スポット・猿沢の池にほど近い商店街にヒガシモトキカイさんの新事務所が完成しました。まるで海外のオフィスやカフェのような空間は、デザイン性だけでなく、新たなアイデアや人とのつながりが生まれる空間。今回のインタビューでは、この新事務所にかけた想いを代表取締役社長・岡田真哉氏にお聞きしました。

「自分たちでつくる」スタンスに共感

まずは、ヒガシモトキカイさんの会社のことを教えてください。

主に食品メーカーのモノづくりに欠かせない機械を企画開発・製造しています。特に畜肉系の工場で使う原料加工機を多く世に送り出しています。一般消費者の皆さんにはわかりにくい世界ですが、例えば、某コンビニエンスストアのレジ横で販売されているお肉を使った商品の多くは、当社の機械を使って作られているんです。

もともと本社と工場は奈良県の緑豊かな山間部に構えていらっしゃいますが、奈良市の市街地に新しく事務所を開設された理由はどのようなものでしょうか?

ここには、技術グループの設計室を丸々移転させてきました。移転してきた理由は大きく2つあって、一つは設計スタッフが集中できる環境をつくりたかったから。工場との距離が近いのはメリットでもありますが、近過ぎるとコミュニケーションの量が増え過ぎて、集中できない環境になってしまう。場所を変えて物理的に距離を置くことで、結果的にチャットでも丁寧に伝えてくれるようになり、業務効率も上がりました。 そして2つ目は、採用の課題を解決するためですね。働く場所というのは、企業を選ぶ上でも重要なポイントになります。製造部門に関しては、車やバイク通勤が必須になりますが、本社の環境がとても良いと思っています。一方クリエイティブな仕事を目指している若い人材を採用するには、山間部の立地がネックになってしまうと考えました。そこで、利便性が高く、市街地で刺激も多いこの場所に新事務所を構えることにしたんです。

では、友安製作所工務店を知ったきっかけを教えてください。

きっかけは、友安製作所の社長の講演です。友安製作所が町工場のベースを持ちながら、さまざまなチャレンジを行ってブランディングしていること。働く環境を変えることで採用の課題にも取り組んでいるといったことを聞いて興味を持ちました。それに、「輸入」「壁紙」といった単語も響くキーワードでしたね。それで、いざリノベーションとなったときに、一度話を聞いてみようと思ったんです。

最終的に友安製作所工務店に依頼した理由を教えてください。

まず、センスやデザイン性の面では、友安製作所が手掛けたものやオフィス、カフェなどを見て、大丈夫だと確信していました。次に、工務店事業がまだまだ新しい事業であり、当時ちょうど伸びてきているところという点に魅力を感じました。逆に慣れているところだと依頼していなかったかもしれません(笑)。

一般的には、歴史が長く、施工に慣れているところに依頼したいという方が多いと思いますが、、、

確かにその方が安心だという方も多いでしょうね。しかし私たちは、自分たちもモノづくり企業ということで、「お互いに教え合い、成長し合いながら、一つのものをつくり上げる」という視点でリノベーションをしたかった。慣れている工務店だと、そうやって対等の関係で成長し合うようなことができそうにないと感じました。 そしてもう一つ、友安製作所工務店が「建具や造作家具なども、すべて自分たちでつくっている」という点にも共感しましたね。私たちも「すべて自社でやる」というテーマで内製化のモノづくりに取り組んでいます。お客様のニーズを叶えるために自分たちでつくり上げ、コストも抑えている。そこの想いが同じであることも決め手になりました。

海外のようなスタイルの新オフィス

海外のようなスタイルの新オフィス

完成した新オフィスは、海外のカフェかオフィスのようなスタイルですが、どういったリクエストをされたのでしょうか?

実はオーストラリアまで行って、本場のカフェやコワーキングスペースを見て回ったんです。そこでイイなと思った内装の写真を友安製作所工務店のデザイナーさんにたくさん見てもらいました。細かいことは注文せず、「お任せ」が多かったのですが、イメージをしっかりとくみ取ってもらって、最初の提案デザインから大きく変更することはありませんでしたね。実際にカフェスペースも設けてもらいました。

新オフィスの中で、お気に入りの場所やこだわりのポイントを教えてください。

カフェスペースはもちろんですが、大きな花の柄や、ニューヨークの街などポイントとして使っている個性的な輸入壁紙も気に入っているポイントですね。ニューヨークの壁紙の前にはベンチを設けて、ちょっとした打ち合わせや休憩ができるようになっています。あえて硬いベンチにすることで、座り仕事だけでなく、スタンディングデスクのように立って仕事をしてもらえるようにという意図も含んでいます。営業職の社員も、この事務所をサテライトのように使っているので、こういったスペースが使いやすいようです。また、ミーティングスペースのテーブルやあらゆる建具も、友安製作所工務店のオリジナルでつくってもらったんですが、そういった「自社製作」は考えていた以上に徹底されていて驚きました。

ミーティングスペース

ミーティングスペース

カフェスペースもかなりこだわりが詰まっていますね。

国内のお店でもあまり置いていない本格的なエスプレッソマシーンを海外から取り寄せてもらいました。同じく、ミルクピッチャーを強い水圧で瞬時に洗浄できるピッチャーリンサーも取り寄せて設置してしてもらったんですが、友安製作所工務店さんも初めてのことで、取り付けには苦労されていましたね(笑)。

海外から取り寄せたエスプレッソマシーン

海外から取り寄せたエスプレッソマシーン

カフェスペース

カフェスペース

施工中で印象に残ったことはありますか?

ミーティングスペースに、友安製作所のオリジナル家具「TEKKI CRAFT」のコンクリート調のテーブルを設置してもらいました。リアルなコンクリートの風合いがこの空間にマッチしていたので、カフェスペースにも追加注文したんですが、追加分の方の質感が違ってしまったんです。その場で職人さんが施工する点や季節、気温でも違いが出てしまうということらしいですが、このテーブルは今回のリノベーションのこだわりの一つ。やはり、「納得のいくものを」と再度つくり直してもらいました。そのリクエストにも応えてもらったので、印象深いエピソードとして挙げさせてもらいます。

今後このスペースはどんなふうに発展させたいですか?

クリエイターの「中心」として、クリエイターのみんながアイデアを出し合い、研鑽できるような場になってほしいと考えています。その想いを込めた新事務所の名前が、『NICH ~Nara Intelligence Creators Hub~』。この場所が完成して改めて実感するのは、コミュニケーションやクリエイティビティは、「場所がつくる」ということ。ミーティングスペースの大きなテーブルで、メンバーみんながざっくばらんな会話を楽しんでいる風景は、以前の事務所では見られないものでした。ゆくゆくは本社の方でも、こういった風景が見られるようにしたいですね。

ありがとうございました。ここNICHを中心に、ヒガシモトキカイさんのクリエイティブな力が、さらに躍進することを願っています!

社員の皆さんの声

  • 社員

    ペーパーレスで電話もないので、より集中できる環境になり、クリエイティブとしての仕事が進みやすくなりました。

  • 社員

    以前の職場では、みんなが壁に向かって仕事をしていました。
    集中はできましたが、現状の方が気軽に声をかけ合うことができ、連携しやすくなりました。

  • 社員

    お昼休みは自然とみんなでコミュニケーションを取るようになり、以前よりつながりができましたね。

  • 社員

    開放的な空間で、音楽を聴きながら仕事をする。以前とは全く違った環境ですが、毎朝出勤するのが楽しみになりました。

社員の皆さん

PROFILE

株式会社ヒガシモトキカイ

株式会社ヒガシモトキカイ 1971年に設立以来、ハムやソーセージ等の食肉加工機をつくり続けてきたヒガシモトキカイ。開発・設計、加工から組立、販売、設置、そして点検や修理に至るまですべて一貫して手掛けています。世界中の競合メーカーに負けない技術とラインナップ、そして特許技術も有し、業界で確固たる地位を築いています。 株式会社ヒガシモトキカイ